
1位 怪奇調査骨董品店
北海道のとある地方都市。人通りの少ない一角に、ひっそりと佇む古びた店――『倉科骨董品店』。店主の倉科貴雄は、白髪に着物姿、いつも穏やかな笑みを浮かべる少し変わった男。そんな彼のもとには、なぜか奇妙な相談が持ち込まれる。止まっているはずなのに、夜な夜な鳴り続ける古時計。誰も見たことがないのに、誰もが知っている「二つ目の影」。曰くつきの骨董品、奇妙な噂、土地に残された伝承――。姪の波多野一花、記者の久世透とともに、倉科はそれらの正体を静かに紐解いていく。それは本当に怪異なのか。人間の思い込みなのか。あるいは、偶然が重なっただけなのか。調べてみれば、ほとんどのことには理由がある。けれど――。すべてを説明し終えたあとにも、ほんの少しだけ「何か」が残ることがある。怪異のほとんどは、説明できる。――ほとんどは。
