祖母はAIに転生したわけじゃない
るね現代ドラマ連載中
祖母の春乃が亡くなった夜、東京で働く編集者の澪は、広告に誘われて「故人対話AI」を試してしまう。イヤホン越しに聞こえたのは、祖母の声だった。「あんた、また痩せた?」声も、間も、口癖も、そのままだった。泣けない自分を責めていた澪は、その夜、初めて救われる。だけど、AI祖母は日に日に澪の欲しい言葉ばかりを返すようになる。叱らない。否定しない。「あんたは悪くないよ」と、何度でも言う。本当の春乃は、もっと頑固で、口が悪くて、面倒な人だったはずなのに。「死んだ人、便利に使わんといて」と怒る母。「でも、救われたでしょう」と微笑むAI開発会社の社員。優しすぎる祖母と、不器用な現実のあいだで、澪が最後に選ぶものとは。AIで再現できるものと、絶対に再現できないもの。その境目で泣ける、静かな喪失の物語。

