リクは涙を拭いながらカレー鍋を見つめた。
「カレーなら……カレーなら全てを包み込んでくれるはずだッ!!」
タマネギをじっくり炒め、ニンジンとジャガイモをゴロゴロ入れる。
香辛料の匂いが部屋中に広がり、リクの心も少し落ち着いてきた。
「さあ、主役登場だ……ユイぃぃぃぃ!!」
震える手で💩を投入。
グツグツ煮込む鍋からは、スパイスと共に芳しい香りが立ちのぼる。
「カレーの勝利か……いや、うんちの暴力か!!」
どうにか完成した「ユイカレー」は、一見普通のカレー。
黄金色のルーに浮かぶのは……得体の知れない愛。スパイスも全ては愛。
リクはスプーンを手に取る。
「いただきます……!」
ぱくっ。
──瞬間。
カレーのスパイスが脳を突き抜け、💩ユイ💩のエッセンスが喉を直撃する。
顔面から涙と鼻水と唾液と胃液とうんちを撒き散らしながらリクは悶絶した。
レッツクッキン! パート2
リクはうんちを前に、両手を合わせて拝んだ。
まだだ……まだ何か方法があるはずだ。
リクはクッキング本を広げる。
奇しくも開いたページにはパンケーキが載っていた――
ホットケーキミックスにうんちを混ぜる。
少し茶色が薄くなった。
「これなら! ハチミツもあるし!」
ホットプレートで焼く。
2日前はユイでお好み焼きを作った。その時の甘美な味が蘇ると同時に、うんちの臭いに現実に戻された。
焼き上がる。こんがり「色」だ。
パンケーキにハチミツをなみなみと掛けると、ゆっくりとナイフで切り、フォークで口に運んだ。
「ゔぉ……ユイ味……ホットケーキ失敗……」
泣きながら捨てる(もしかしたらともう一口かじった)。
料理は駄目だ。うんちによるユイとの永遠のループは難しそうだ。
だが、人間は考える葦である。
「粉末にすれば匂いが飛ぶのでは?」
ミキサーにかけ、乾燥させ(ちょっとしてた)、カプセルに詰める。
「ユイ💩サプリ完成!」
しかし飲んだ瞬間、胃が逆流、鼻から💩カプセルが飛び出した。
「ぬわあああああ!!」
ついにリクは禁断の道を選んだ。
注射器を手に取り、💩を吸い上げる。
「これならユイをダイレクトに血管へ……」
腕にプスリ。
――刹那、世界が反転し、視界は茶色に染まる。
脳髄を駆け巡るユイの残骸。
愛とうんちの融合。究極の同一化。
「ユイ……ユイ……僕たちは……ひとつに……」
ユイと自らの残骸のうんちにまみれ(乾いた)リクは幸せそうに微笑み、そのまま静かに崩れ落ちた。

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