「おっす悠吾」
「おう柚子原」
「……ちょっと聞いていい?」
「なに?」
「休みの日とかは……何してる?」
「休みか……こないだは動物園行ったな」
「……っ!! だ……誰と!?」
「佐川さん」
「よし!」
「『よし』ってなんだよ」
「あぁすまん。 ……で、どうだった?」
「ん?」
「いや、ほら……デートだよ」
「いやそんなんじゃないぞ。 佐川さん行ったことないって言うから」
「お……お前から誘ったの?」
「いや、誘ってきたのは向こう」
「……やるじゃん佐川さん。 で、どうだった!?」
「ゾウが可愛かった」
「……いや……ゾウは可愛いかもしれんけど」
「……? 動物園行ったんだけど」
「知ってる知ってる! ……あー、ほら、佐川さんはどうだった?」
「楽しそうだったよ。 よく笑ってたし」
「そかそか。 ……どんな服装だったの?」
「俺あんまり詳しくないんだけど……アレ、上と下つながったスカートみたいな」
「ワンピースか」
「それそれ。 袖のないヤツ」
「……ほほう。 攻めるねぇ」
「ネックレスもしてた。 なんかハートがついてた」
「いいよいいよぉ! ……お前はどんなん着てったの?」
「おれ? ジャージ」
「……ばーか」
「なんでだよ」
「ゾウに踏まれて生まれ変われ」
「ひどいなぁ。 んじゃ、そろそろ行くわ」
「ほいよ。 また明日な」
ガラガラ
「さ……」
「佐川さんがんばって……!」
柚子原は顔を真っ赤にして言った。
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