「おはよ、涼子」
「あ、鈴子(リンコ)ちゃん。 おはよ」
「……最近、桜井君と一緒なんでしょ」
「あ…………うん。 ……見たの?」
「……ごめん、恥ずかしいよね」
「あ、違うの。 ……いや、恥ずかしいんだけどさ。 でも――」
「でも?」
「……自分の気持ちには嘘つきたくなくて」
「……鼻血出そう」
「えっ!?」
「あ、大丈夫。 ごめん何でもない」
「……きっとさ、行動しないと伝わらないと思ってさ」
「……すごいよ涼子。 その行動って、なかなかできるものじゃないから」
「そう……かな」
「ちなみにどんなことを?」
「……毎日一緒に帰ってて」
「……え?」
「……前に、動物園も一緒に行って」
「……ええ?」
「お弁当作って」
「……えええ?」
「毎朝起こしてる。 合鍵ももらった」
「……結婚してるの?」
「け……結婚なんて――まだ付き合ってもないのに!」
「……えと」
「わたし……振り向いてもらうまで……頑張りたいんだ」
「……うん。 が……頑張って」
「うん。 ありがと鈴子ちゃん」
「……うん」
「……どういうこと?」
鈴子は混乱した。
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